営業外収益、営業外費用、特別利益、特別損失の監査手続きで特に留意することは、まず、チーム全体が把握していない大きな金額の臨時・異常な項目がないことを確認をするということです。ほとんどないのですが、会社から申告をうけていない大きな損失や利益が発生していることがあり、場合によっては、重要性の基準値を超えるような臨時科目が発生していることがあります。このような場合には、まずそのような科目があるということをチームで共有し、その処理が妥当であるかどうかという検討に入ることが重要です。

仮に新人がこのような科目の存在を発見し、チームに報告した場合には、この部分についてのみおそらく担当から外れることになるでしょう。また、営業外以下の損益項目は、それと関連する貸借対照表項目の担当者が見ることが一般的です。そのため、手続きが重複しないよう、営業外以下の担当者は、関連する貸借対照表項目の担当者とどちらが見るか意思疎通を図る必要があります。例えば、固定資産売却損や減損損失などは、一般に固定資産担当者が見ることになります。投資有価証券の評価損や投資有価証券売却損などは、一般に投資担当者が見ることになります。営業外以下の担当者がどちらが見るかを確認することによって、関連する貸借対照表科目担当者もそのような事象があり、見る必要があるという認識をすることになりますので、このような観点からも意思疎通が重要となります。

近年の会計の流れからは、特別損益項目は発生しにくくなっており、会社は特別損失としているが、本来は、売上原価又は販売費および一般管理費で計上をする必要があるということが散見されます。この場合、金額的にそれなりに多額となることが多く、注視が必要となります。

また、特別損益項目か営業外損益項目かという視点も必要となります。前述の特別損失が本来営業項目という場合もそうですが、会社はなるべく上の方の段階損益が良くあること求めるため、利益はなるべく上の項目で、損失はなるべく下の項目で計上したがる傾向になります。そのため、段階損益を跨ぐような計上場所のエラーには注視が必要となります。

なお、収益と費用をグロスで表示するか、ネットで表示するかという視点も重要です。総額主義の原則があるため、グロスが原則ですが、為替差損益などのようにネットが求められる科目もあります。グロスで表示する場合は、収益が売上に計上され、費用は、営業外費用に計上されるという費用収益が段階損益的に対応していない状況は避ける必要があります。

開示という観点からすると四半期の別掲基準、期末の別掲基準に則り、強制的に開示を要する科目を科目監査の段階で明らかにしておくと、大きな問題が発生しないことになります。なお、雑収入や雑損失という科目は、元帳または仕訳を通査し、必要に応じてヒアリングやバウチングを行い、別掲を要する科目がないか、計上する段階が異なる科目がないかの確認を必ずする必要があります。

 

 

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